絨毯

ペルシャ絨毯っていつ日本に伝わったの?

 

ペルシャ絨毯は、高級な絨毯として知られていますが、
最初どこの国でつくられて、どういうルートで日本に伝わったのでしょうか?

なんと1万年も前に、西アジアの山岳地帯に住んでいた遊牧民族によって、
羊の毛を使って作られていたのだそうです。
羊と暮らしていた遊牧民族は、羊の毛や革を使って、身の回りのものをつくっていました。 
最初、羊の毛を押し固めて出来たフェルトで敷物などをつくっていたのだそうです。

糸をつむいで、平織りの敷物をつくり始めると、
ほかの遊牧民へも広まり、それぞれの民族特有のデザインの敷物や独特な織りかたの敷物が出来ました。
特に縦糸を絡めてつくるパイル結びの絨毯は、 とても暖かくて丈夫。
砂漠の山岳地帯に住む遊牧民にとっては、
厳しい寒さをしのぐのに必要なものになりました。

パジリク絨毯というのが、世界でも一番古いペルシャ絨毯です。
20世紀の半ば、ソ連の考古学研究チームが、モンゴルのアルタイ山脈にあるパジリク古墳で発掘したものです。
不遜状態が良かったため、色も鮮やかなままで、
かなり完成度のたかいペルシャ絨毯でした。

絨毯が発掘された古墳は紀元前500年ごろの王朝の王子の墓で、
はじめに絨毯が作られてから考えると、ペルシャ絨毯の歴史は3000年以上ということになります。
ペルシャの美術工芸品が飛躍的に発展したのが16世紀に入ってからです。

絨毯だけでなく、その持代に栄えていた宮廷の壁画や絵画・モスクの焼きタイルの絵柄など、洗練されたものが数多く残っています。
絨毯の染色技術や直線的なデザインから曲線的なデザインの文様へと発展を遂げたのもこのころです。
ペルシャ絨毯につけられている名称の中に、
この時代に栄えた王朝の王の名がつけられていることからもわかるように、
現在のペルシャ絨毯のデザインが確立したのもこの時代のものです。

日本にペルシャ絨毯が伝わったのは、
はるか昔、卑弥呼の時代だといわれています。
中国の皇帝が、卑弥呼にペルシャ絨毯を送ったのが最初だったそうです。

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